誰もが、ひとつやふたつ必ず持ってる「私の好きなラーメン屋」
わたくしの趣味が食べ歩きと聞くと、ラーメンの話をし出すヒト、案外多い。
しかも、どこそこのラーメン屋がいいだのなんだのと自ら言い始めたりする。あ、自分の得意分野に持ち込もうとしてるのか、このヒトは。ラーメンは全然詳しくないので、こっちは相槌を打ちながら聞いてみる。
すると「塩ならここ」「家系ならここ」と、次々に出てくる出てくる。
こっちはいかにも「ですよねー」みたいなあいまいなひきつり笑顔で返しつつ、気付かれないようメモを取っておく。「あー知ってますそこー」とホントは言いたいのに(苦笑
う、そこ今度行ってみよう・・・。
そして次に来るのはこれだ。
「ラーメン二郎って、美味いの!?」
実はラーメン(とラーメン好き)に密かなコンプレックス
ラーメン巡り(?)はそれ自体がいちジャンルであって、しかも相当にディープだ。
アンテナを張り巡らせ、常に最新のお店をチェック。豊富な経験を基にした的確なレビュー。いちにち3杯ひたすら食べ歩く、なんて話を聞くと、そのストイックな姿勢にもう頭が下がる思いだ。
そうした濃いぃマニアを尊敬するがゆえ、自分がそのマニアのひとりだと思われると、いやいやいや・・・と恐れ入ってしまう。
お昼どき、目に付いた店へ漫然と入り、美味いなあ炒飯、寿司、唐揚げーと気まぐれに喰い回る、軽薄で中途半端なわたくしなどにはとても恐れ多いし、妙なコンプレックスを抱いていたりするのだ。
ラーメンマニアではないわたくしが、妙に惹かれる二郎の不思議
そんなわたくしも、職場から近いこともあって、月に1度くらいは訪問するのが「ラーメン二郎 三田本店」だ。
濃厚とろとろ豚骨スープに自家製の極太麺。さらに強烈な量の野菜と豚肉がどーん。
なのに1杯600円だ。
決して衛生的とは思えないがさつな厨房の雰囲気も含め、妙に恋しい。
しかし、その感覚を上手いこと伝えられない自分がいる。えー、そんなのが好きなの、と言われそう・・・これもコンプレックスの表れなのだろうか。
ラーメン(小・ヤサイマシ) 600円
※ニンニクナシ、ヤサイマシ
今日は野菜の盛りがいつもよりうず高い。ちょっと気分がいい(小市民)。
以前にも全く同じことを書いたけど、濃厚スープと極太麺の二郎は、この大量の野菜としっかり混ぜ合わせてこそ完成する、と思っていて、だからヤサイマシは必須条件なのだ。
「千と千尋の神隠」で、ひたすら食べまくるお父さんお母さんを思い出す・・・
ふと厨房を見渡すと、注文にあわせいちいちチャーシューを切ってる。基本に忠実な姿勢だと思う。せっかく煮込んで完成した豚の味が抜けちゃうからね。
しかしその厨房の様子は、「千と千尋の神隠」の冒頭で、お父さんとお母さんがむしゃむしゃ、いや「べちゃべちゃ」食べてる食堂街の猥雑な雰囲気にも似て、駄目なヒトは全然受け入れられない世界なんだろうなあ、とも思う。
でもこの膨大な量の二郎を、豚さんのようにひたすらワシワシと食べ進めていく・・・そんな妙なシアワセ感。
この後ろめたさこそが、
「ラーメン二郎って、美味いの!?」
って問われたときに、「あ、う・・・」と言葉に詰まってしまう理由なんだろうなあ。。。
どなたか、良い返し方をご教示いただけませんか!?(笑)
今日も満足満足・・・
ごちそうさまでした。
◎ラーメン二郎 三田本店
■住所:東京都港区三田2-16-4
■営業時間:9:00~15:00/17:00~20:00(売り切れ次第)
■定休日:日曜・祝日(ほか臨時定休日あり)